「あっしまった・・やってしまった!!」
- 私が体験した“巧妙な偽サイト”のワナ -
皆さんは、ある瞬間に「すべてを悟った…」という経験をしたことはありますか?
自分にとって良くないことをしたと気づいた、あの瞬間の冷や汗といったらありません。
数か月前のある晩のこと。
私は携帯に届いた1通のメールをきっかけに
とあるチケット販売会社のwebサイトで
会員情報の更新手続きをしていました。
そのメールには、
「サイトリニューアルに伴い、情報を更新しないと購入履歴が引き継がれない」
とあり、さらに期限が迫っているという文言も・・。
大切な“推し”のライブチケット履歴が消えてしまうなんて嫌だ!
そう思った私は、深く考えずメールのリンクを開き、必要事項を入力し、送信しました。
ところが—
画面は無反応。
「受付を完了しました」の表示もありません。
あれ?…と思ったその瞬間、全てを悟りました。
あ、これ・・偽物だ。
送ってはいけない情報を送ってしまったんだ--!!!!!!!!
(“!”の数で私の動揺をお察しください)
慌てて、ブックマークしている本物サイトからパスワードを変更したものの、
不安はしばらく続きました。
普段はあやしいメールにタッチしないのですが
この時、実際に本物サイトのリニューアルが予定されていた、という点と
推しアーティストのチケット購入履歴が見られなくなってしまうという危機に目がくもり、
冷静な判断力を失ってしまったのです・・。
大いに反省することしきりでした。
今年の春の話です。
忘れかけた頃に届いた「不正利用のお知らせ」
特に何事も起きず月日が経ち、春の出来事も薄れかけた頃。
クレジットカード会社から「セキュリティに関する重要なお知らせ」の
封書が届きました。
実はその少し前、買い物の際にカードが使えなかったことがあり、嫌な予感が的中。
問合せなきゃ…と思っていた矢先のこと。
文書には、
「不正利用の疑いがあるため利用を制限しています」
とありました。
ショックで胸がドキーン!!!!!!
(再びお察しください)
春のあの出来事以来、自分の中のセキュリティレベルを上げていた私は
「このお知らせそのものが巧妙な偽物かもしれない・・」と、余計な疑いを抱いて(笑)
文書記載の連絡先ではなく、クレジットカード裏面に書かれている公式番号へ連絡しました。
すると担当の方から、
「確かに当社から発送したものです」との返答。
さらに、利用履歴の確認が行われ、いくつかの身に覚えのない請求が判明しました。
その中には・・
春の「あのサイト」も含まれていました。
カード番号までは入力していなかったと思うのですが、
住所・氏名・連絡先などを入れてしまっていたため、そこから悪用された可能性も
否定はできません。
幸い、クレジットカード会社の迅速な対応により
不正利用の分は請求されず、新しいカードを発行していただくことで
事なきを得ました。本当に救われた思いでした。
(これからは、“も~、忘れた頃にやってくる!”とブツクサ言うことなく、
気持ちよくカードの年会費を払おう!と思いました。)
巧妙化する“だまし”の手口。これから必要な心構え
AI技術の発達により、詐欺メールや偽サイトは
今まで以上に巧妙になっています。
「本物そっくり」に作られた偽サイトも増え、自分のネット上の行動は
すべて見られていると思っておくくらいでちょうど良いのかもしれません。
今回の私のような経験をしない為に
皆さんも次の点をぜひ意識してみてください。
★個人でできる、基本のセキュリティ対策
・メールのリンクを安易にクリックしない
→公式サイトをブックマークし、そこからアクセスする習慣を。
・メール内容が本物か、複数の視点で確認する
→差出人アドレス・文面の言い回し・リンクURLなど。
・重要な連絡は“公式の連絡先”へ確認する
→文書やメールの記載番号ではなく、公式サイトやカード裏面の番号へ。
・パスワードは使いまわさない・定期的に変更する
・クレジットカード利用通知サービスを設定する
→不正利用の早期発見につながります。
・推し活も冷静に!焦りは判断を鈍らせる最大の敵
→ほどほどに…。
気ぜわしい師走も近づき、急ぎの用事や忙しさから、つい油断してしまいがちです。
どうか皆さんは、私と同じ失敗をしないよう、
日頃からネット利用には十分お気をつけてください。
(記事作成:M田)




